スタミナメニュー
売場企画
豚肉メニューで元気回復
- ビタミンB1が豊富な豚肉、夏バテに負けないように豚肉メニューで元気回復の提案を。
- トンカツをはじめ焼肉、焼豚や沖縄メニューまで幅広く提案を。
- さっぱりとした冷しゃぶからゆで豚の韓国風サラダなど提案力で豚肉の売上アップを
お肉+野菜でスタミナフェア
- スタミナといえば一般的に焼肉、うなぎ、カレーなどが人気メニューですが元気の源はやはり「お肉」。そこで、お肉プラス夏野菜でスタミナ補給というテーマで考えてみましょう。豚肉ならばゴーヤや生姜が最高の相性でしょう。またキムチと一緒に食べれば更にパワーアップ。牛肉とおくら、茄子、トマトなど組み合わせたメニューで夏を乗り越えられるよう提案しましょう。
ガーリックパワー
- 健康食品分野でもニンニクは大切なアイテム。卵黄と組み合わせたり、単体だけでなく他の栄養満点食品と組み合わせることで更にスタミナアップに。ニンニクはスタミナアップや夏バテ回復だけでなく味の点でもより美味しくする効果が。韓国ならば焼肉に、イタリアならばオリーブオイルと合わせてパスタからソテー等。アメリカではステーキに 日本ではたたきメニューにぴったり 今年の夏はニンニクに注目!
各部門でスタミナ素材
- 各部門でスタミナ素材をとりあげて「スタミナメニュー」の提案を
- 野菜:モロヘイヤ、ゴーヤ、ニラ、ニンニク、長芋、山芋、おくら
- 果物:マンゴー、アボガド、バナナ、ドリアン、パイナップル
- 精肉:牛肉、豚肉、鶏肉、内臓
- 鮮魚:うなぎ、もずく、まぐろ、中トロ
麦とろシリーズでスタミナアップ
- のどごし良く栄養バランスに富んだ夏のスタミナメニューとして人気は「麦とろ丼」です。「麦とろ丼」は、いずれも「暑い夏でも食べやすい」と好評で夏場の定番メニューとして展開されています。5月にも「麦とろビビンバ丼」は早くも人気メニューのひとつにあげられています。そのほか市場では「麦とろ豚焼肉丼」をはじめ、「麦とろさば塩丼」、「麦とろいわし煮丼」「麦とろ豚みそ丼」などがラインナップされています。「麦とろ」は昔から精のつく料理として、よく食べられているメニューの一つです。大麦は発汗で失われがちな「ビタミンB1・B2」やミネラルが豊富な上、カルシウムや鉄分も多く含まれており、また野菜類の中で最も食物繊維の含有量が高い食材です。またとろろには消化促進効果のある「アミラーゼ」が多く含まれています。そのため夏に必要な栄養素群を効率よく、吸収のよい形で摂取できる健康スタミナメニューとして古くから親しまれてきました。市場においても、6月16 日が「麦とろの日」として記念日に制定され、また、ファミリーレストランや大手流通店舗などでも麦とろを積極的に販売するという傾向にあります。
関連リンク
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知識
沖縄の代表メニュー
- 沖縄そば(ソーキそば)
- 独特のコクがあるスープと腰のある麺が特徴。そばとは呼ばれるが、そば粉は一切使われていない。かん水を使うため、どちらかと言うとラーメンに近い。ソーキとは豚のあばら肉のこと。それを煮込んだものを具として載せたものがソーキそば。
- アーサ汁
- アーサを使った汁物。アーサは海藻のひとえぐさのこと。
- ゴーヤーチャンプルー
- ゴーヤー(にがうり)を使った野菜炒め。ゴーヤー表面はぶつぶつなのが特徴的。名前のとおりニガミがあり大人の味。
- ソーメンチャンプルー
- そーめんを使った野菜炒め。
- 豆腐チャンプルー
- 豆腐を使った野菜炒め。
- ヒラヤチー
- 沖縄風のお好み焼き。
- サーターアンダギー
- サーターとは砂糖のこと、アンダーギーとは揚物のこと。沖縄の代表的な揚菓子のひとつで、中国より伝わったといわれている。
- ちんすこう
- 沖縄みやげ定番。お砂糖の甘いお菓子。
- その他の沖縄料理
- ポーク卵おにぎり、ポーク卵、中味汁、ソーキ汁、三枚肉ラフテー、てびち豚足、イカ墨汁、へちま炒め、クーブイリチー、パパイヤ、島人参の炒め物、カラシ炒め、カラシご飯、フーチバージューシー、タコライス、油味噌、ゆし豆腐、沖縄風やきそば、ゴーヤ天麩羅、ソーキ煮付け、沖縄風天麩羅、グルクン唐揚げ、エンサイ炒め、揚げ豆腐、もずく酢、もずく天麩羅、野菜チャンプルー、フーチャンプルー、もやしチャンプルー、芋クジアンダギー、ターンムでんがく、ひじき炒め、人参しりしり、鶏肉と冬瓜の煮物、ナントゥー餅
夏の人気素材:にがうり(ゴーヤ)
- Ying Ying(イン イン、英引)
- 産地:中国、野生種
- 長さ:15.2〜22.9cm
- 重さ:約200g
- にがうり(苦瓜)は、沖縄本島では「ゴーヤー」とよばれている代表的な夏野菜です。最近では、NHK朝の連続テレビドラマのマスコットとして、また長寿の島として有名な「沖縄郷土料理」の食材として注目を浴び、この苦瓜の持つ「血糖値降下作用」がとくに着目されています。
苦瓜について
- 正式和名は「つるれいし(蔓茘枝)」。
- ゴツゴツした外観と力強い緑色。
- ゴーヤーチャンプル(にがうりと、豆腐および豚肉の炒め物)は、あまりにも有名!
- 沖縄は夏が長く、体力も消耗しがちです。そこで疲労回復の為に、ビタミンCを多く含む「沖縄のゴーヤー」は、沖縄の人々の元気の源と言えましょう。
- 原産地はインドを中心とした熱帯アジア、及びアフリカが原産だと考えられています。いつ頃から人々が食されていたのかは不明ですが、中国を経て、沖縄に渡ってきたらしく、「琉球国由来記」という文献には、苦瓜の名称が記されているので、その頃にはすでに琉球国に存在していたと思われます。また、1600年代〜1700年代(江戸時代)のいくつかの書物に「苦瓜」の名称が見られるのですが、食物というよりはむしろ「薬」として利用されていたという考え方が有力のようです。
苦瓜による効果
- タンパク質:血糖降下作用、腫瘍・ガンの抑制作用、鎮痛作用、活性酸素の抑制作用
- ビタミンC:疲労回復、夏バテ防止
- カロチン:ガンの予防、眼精疲労などの快復、目の健康維持
糸引き理論の偶然的正解
- スタミナ丼、スタミナラーメン、スタミナ定食。町の中華料理店では、かなりの確立で「スタミナ」メニューに出合う。焼き肉、ウナギ、スッポンなどの店でも、「スタミナ」をうたった看板やポスターを見かける。大阪の「スタミナうどん」は東京の「天玉うどん」と同じものだったりする。ところで「スタミナ」って何だ?
- 「スタミナ」が人口に膾炙(かいしゃ)し始めたのは、いつごろだろう。昭和30年(1995年)に出た広辞苑初版には「スタミナ」の項目が既にあり、「持久力」と説明されている。出版元の岩波書店によると「昭和10年に出た広辞苑の前身、『辞苑』には載っていません。手元にある他社の昭和20年代の辞書にも見当たりません」。
- 「現代用語の基礎知識」(自由国民社)の編集部に調べてもらった。「スタミナが登場したのは昭和31年度版からでした。52年度版までは、ずっと『ボクシング用語』の欄に載っていたんですよ。<闘魂、精力、耐久力、ボクシング以外にも用いる>と説明されていました」
- 「スタミナ」という語が一般化し始めたのは、どうやら昭和30年ごろのようだが、当初は「闘魂」であり、「ボクシング」であったのだ。
- 栄養学者、小池五郎氏の「スタミナのつく本」(光文社)がベストセラーになったのが37年。このころから、スタミナ「食」の発想も世間に広まったのではないか。
- 「こてっちゃん」など焼き肉商材で知られる「スタミナ食品」が設立されたのは45年。「スタミナ食品と名乗って法人化したのは42年」と同社。「40年ごろはメホルモン焼きモからメ焼き肉モという呼称に変わろうとしていた時代。滋養、精力、バイタリティーのつく食を追及する意味を込めて社名に使いましたが、世間的にもスタミナ食のイメージが出来上がりつつあったころです」
- 高度成長期、焼き肉、闘魂。ワッセワッセと頑張ったオトウサンたちの姿が見えてくる。
- 「何かスタミナのつくもんを食べさせてくれって、お客さんに頼まれましてね。それで考え出した一品がこれ」。東京・神田駅近くにある「しんどう」の主人、進藤征四郎さんは、丼をドンと置いた。昼はてんぷら、夜は秋田料理を出す庶民的な店だ。
- メニューの名はそのものズバリ「スタミナ」。出てきた丼にはマグロ、ワカメの芽かぶ、山芋、納豆、生卵の黄身、豆腐がギッシリと詰まっている。「醤油をぶっかけて、かきまぜてください」
- 「なんで、また、これがスタミナなんです?」。手と口をドロドロ、ネトネト動かしながら尋ねた。「いやあ、あなた、スタミナといえば、ネバネバ糸を引いてなくちゃダメでしょ」。「スタミナ」はこの店の人気メニューとして15年以上君臨している。
- スタミナすなわちStaminaはラテン語「Stamen」の複数形に由来する英語だ。「外来語語源辞典」(東京堂出版)によれば、「運命の女神ファーテスが紡ぐ人間の寿命の糸」の意。
- 納豆や山芋からネバネバ〜っと引く糸は、人間の命の糸だったのだ。進藤さんの「ネバネバ=スタミナ」の理論の偶然的スルドサに拍手。
- 大阪府医師会のホームページに「スタミナ」の解説が載っている。「持久力、根気のこと」「仕事やスポーツを疲れを感じないで元気よく、長時間できる能力」と定義し、「肉類、ウナギなどの高タンパク、豊富なビタミン」「梅干し、酢の物など酸味の多いもの」などを「スタミナ食」として挙げている。
- 「仕事を長時間集中して続ける能力、いわば知的スタミナは日本人より欧米人の方が一般的に優れています。日本人は長時間議論していると、すぐに飽きてしまうでしょ。原因のひとつは食習慣です」と運動・栄養生化学の専門家、鈴木正成筑波大学教授は指摘する。日本人って粘り強いと思ってたのに。
- 「スタミナの正体は体温、つまり熱です」と鈴木教授。熱が冷めてくると、スタミナ切れを起こして会議中あくびが出る。冷えないための熱源はたんばく質だ。「たんぱく質が熱を生産し続けるには脂肪や炭水化物の助けが必要。炭水化物は助ける力が短時間で終ってしまうが脂肪はジワジワと長続きする」
- たんぱく質と脂肪のコンビがスタミナ食の主役のようだ。「一般に欧米人は朝食で、卵、バターなど、たんぱく質と脂肪を多くとる。だから知的スタミナがあるんです」「運動選手は、筋肉の中のグリコーゲンがなくなったときにスタミナが切れます」筋肉中に脂肪があれば、グリコーゲンより脂肪が優先して消費されるため、スタミナ切れが起きにくい。「女性は筋肉中の脂肪が多いから、男性よりスタミナがあります」
- たんぱく質と脂肪。そして炭水化物では米飯も効果的らしい。焼き肉定食、レバニラ定食、ウナ丼などのスタミナ定食はなかなか理にかなっているわけだ。
- 「ただし朝食で摂取することが肝心ですよ。夜に脂肪の多いものを食べたら、太るだけです」と同教授。
- (1999.3.28 日本経済新聞)
おすすめ本