鰹・鰹節

売場企画

かつおだしで春の和食

鰹・鰹節
  • だしと言えば昆布、鰹節、椎茸が出しの代表素材。その中でも鰹節のだしを入れるか入れないかで出しのコクと旨味にも大きな差が生まれます。この時期は筍をはじめ春野菜が多く出回る時期。春野菜と一緒に『鰹だし』の提案を積極的に行いましょう。

焼きたて!! かつおたたき

  • 鰹のたたきも産地で焼き上げ瞬間冷凍したものも多いが、この時期鮮度のよいかつおを店内で焼き上げたものが一番美味しい。そこで、店内焼き上げに挑戦して、「焼きたての鰹たたき」の販売強化を。土佐風にワラ焼できればいいがコンロやバーナーで炙るだけでもよい。

旬鮮!すさみ ケンケン初鰹フェア

鰹・鰹節
  • 季節を彩る魚として、古くから親しまれてきたかつお
  • 日本書紀によれば、景行天皇が紀州沖を船で航行中、弓で海をかき回したところかかってきたのがカツオで、これが日本で最初のカツオ釣りであると伝えられています。カツオは新しい年の訪れとともに九州南方水域に現れ、2月から4月にかけて黒潮に乗ってすさみ沖に回遊してきます。カツオというとタタキで代表される土佐を思い浮かべる方が多いと思いますが、歴史の古さとカツオの生きの良さでは、ケンケン漁と呼ばれるユニークなトローリング漁法で有名なすさみのカツオが日本一です。タタキ料理も美味ではありますが、すさみではタタキは保存食の一種であるとしてあまり食べません。何と言ってもカツオは本造り(刺身)が一番。

旬鮮!南国 初鰹フェア

鰹・鰹節
  • 春の鰹は鮮度、目新しさで「初鰹」を売込む。
  • 初鰹は南は鹿児島・宮崎から黒潮に乗って高知、和歌山、静岡と北上。消費する地域から最も近い漁港で水揚げされたものを店頭へスピーディーに調達し、鰹のたたきはもちろん、「刺身」で初鰹の提案を。

鰹の産地・漁港の食べ方提案を

鰹・鰹節
  • 鰹といえば薩摩・鹿児島や土佐・高知、静岡・焼津が本場。その地域ごとによって調理方法や食べ方が違うように各お店でもおすすめの鰹料理や食べ方を提案しよう。

漁港直送で鮮度アピールを

  • 鰹は鮮度劣化の早い魚のひとつ。漁獲してから水揚げ、店頭に並ぶまでの時間を短縮してよりよい鮮度の高い鰹の販売を。また催事企画としても行い、春鰹の鮮度訴求を。

関連リンク

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知識

鰹の呼び名の由来

鰹・鰹節
  • カツオは鰹、松魚、堅魚などと書き、カタウオの変化といった解釈もあります。煮たり焼いたり干したりすると身が堅くなるからといわれるところからきている説がある。

江戸時代は高級魚。鰹と日本人とのかかわり

  • 太古になんと呼んでいたかさだかではないが「カツオ」と呼ばれ始めたのは白河天皇の頃からである。平安時代には庶民の食べ物であったが、当時は生鮮魚のカツオは腐りやすく、寄生虫が目立つなど、生で食べると毒にあたると思われていたため、もっぱら干し堅めたものを利用していた。後に仏教の教えが広がり、殺生が禁止されたので、干し堅めたものを「木片」と偽って売買するようになり、これが後で「カクウオ」と呼ばれ「カツオ」となったという。干し堅めればあたらずに食べられるということを知ったがゆえの智恵である。刺身にして食べるようになったのは鎌倉時代以降のことで消費者層も庶民から武士にまで広がった。江戸時代になると高級食材に昇格している。カツオの一本釣りではイワシを餌にするが針につけるわけではない、最初は餌のイワシの泳ぐ音に寄ってくるが、後は自分たちの餌をとる音に興奮して夢中で暴れているところを擬餌針で釣れるのが一般的であった。カツオの尾は硬く、尾びれの筋一本一本から楊枝が作れるといわれている。

鰹の一本釣りの一般的な方法について

  • 「カツオ一本釣り」と呼ばれる釣漁業が古くから行なわれてきました。「カツオ一本釣り」では魚の群れを発見すると、まずイワシなどの生餌をまいて群れが散逸しないようにし、次いで散水することによって小魚が海面を逃げ回っているような水音をたててカツオを狂乱状態に陥らせ擬似餌や生餌で一気に釣り上げる。釣りにはかえしがついておらず漁師は鰹が掛かると放り上げるようにして船上に引き上げます。

鰹はサバ科の魚

  • 鰹はマグロ、サバ、サワラ等と一緒のサバ科

鰹の回遊

  • 3月頃は九州の枕崎沖や四国の高知沖にあらわれ、4月頃、駿河湾沖、5月頃相模湾沖や銚子沖に到着。さらに6月頃には常磐沖、7月に金華山沖、8月頃三陸沖へと北上していく。

日本の鰹の水揚げ港

  • 鹿児島・枕崎港
  • 高知・土佐清水港
  • 和歌山・那智勝浦港
  • 静岡・御前崎港/焼津港/沼津港
  • 千葉・ 勝浦港/銚子港
  • 茨城・那珂湊港
  • 福島・中之作港
  • 宮城・気仙沼港

旬の逸品 気仙沼の戻り鰹

鰹・鰹節
  • 餌を求めて春に北上した鰹が、餌を豊富に食べて脂のりいっぱいで南下してきます。それが北から戻る「戻り鰹」。「戻り鰹」は別名「トロ鰹」。その名が示すとおり、脂が乗り、マグロのトロのような鰹。三陸沖で暖流と寒流が交差するあたりに大きな漁場があります。一本釣りの鰹は魚調もきれいで新鮮そのもの。一本釣りは一匹ずつ釣るので魚体に傷がつかないなど利点があります。また、活きたまま釣り、船倉に入れますから鮮度も抜群です。三陸沖は漁場も近く水揚げされた鰹はどれもすばらしい鮮度、魚体です。

初鰹と戻り鰹の脂肪酸比較(可食部100gあたりの比較)

  • 鰹は「初鰹」と「戻り鰹」とがありますが、栄養を比較するとその差は明らかです。脂肪酸を例にとると戻り鰹 1.5gに対し初鰹は 0.12gと極端に少ないのです。脳や記憶に効果があるとされているDHAやEPAなど多価不飽和脂肪酸も「戻り」1.84gに対して 0.14gとこの差も大きいのです。
    鰹は血合いも食べてください。ここに栄養が隠されています。鰹は刺身、タタキ、塩焼き、生利、あら煮などでいただきますが、刺身の場合、皮はもちろん、血合肉をつけたまま食べてください。鉄分やビタミン類を多く含んでいます。鰹のステーキは血合いも気にせず食べられる最高の料理です。

鰹節の種類

  • 鰹節
    • かつおを蒸し煮して、焙炉で焙乾する作業を何度も繰り返し、かびをつけ乾燥させてつくる
  • 荒ぶし
    • 小型の鰹を三枚におろした片身分でつくる。カビつけをしない状態のもの。これを腹側と背側にわけて、腹側は雌節(脂が多く濃 いだしがでるので煮物用に)、背側は雄節(香りがよで吸い物用に)がつくられる く淡泊なだしがとれるの 。関西ではこの荒節を主に利用される。
  • 枯れぶし
    • 荒ぶしにカビつけしたもの。この背側(雄節)は本節とよばれ、風味の良い上品なだしがとれる。カビは青カビで、カビつけには機械カビや培養カビを利用しているが時間のかかる自然カビが本来のもの。

効能

  • 鰹節の旨味はイノシン酸ナトリウム・昆布の旨味はグルタミン酸ナトリウム。この二つのだしの組合せは、うまみが約7倍に増加するという。

品質の見極め方

鰹・鰹節
  • 鰹節の良し悪しは生と同様に鮮度と品質。鮮度のよいものからは良い鰹節ができます。また、もう一つ大事なことはカビつけ作業。コストを下げるためにカビつけ作業を簡略化する傾向にありますがちゃんとカビつけした枯れ節は風味ととれるだしが違います。

おすすめ本

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